傾聴と共感

幻覚、被害妄想などに苦しむ統合失調症の本人に対して、家族がどのように接するのが良いかを

考えるとき、傾聴と共感、そして言葉だけでなく愛情を込めたスキンシップが大切です。

 肩をやさしく摩ったりしながら共感的態度で傾聴してあげるのが良いのです。

 

1.「傾聴」は、親からの意見や指示はしないようにして、ただ、本人の言っていることを

      言葉だけでなく、そのときの感情の強弱やニュアンス等も読み取って復唱することです。

    「傾聴」では、本人の言ったことに対してアドバイスも批判も指摘もしません。

  ただ本人の言ったことを聴いて、おうむ返しのように復唱してあげるだけです。

  しかし、これによって、本人は自分の言ったことが受け入れられている(受容)と実感

      できるようになるのです。

 

2.「共感」は、本人の言葉を復唱しながら、その言葉の背景にある感情をも読み取って理解

      する態度で応答することです。

 

3.「傾聴」と「共感」を意識した、望ましい対応の例

       

  本人:「昨夜は一晩中、あいつが僕の悪口を言うので、ついに一睡もできなかったよ」

   親:「一晩中、悪口をいわれたので、一睡もできなかったんだね」・・・傾聴

     「それは辛いだろうなあ。その気持ち、わかるよ」・・・・・・共感

  本人:「お前は怠け者だといっていたんだよ。お父さんには聞こえなかった?」

   親:「済まんが、お父さんには聞こえなかったけどなあ。だけど、怠け者なんて

               いわれたら辛いよなあ」・・・共感

  <要点>

   (1)本人のありのままの気持ちを受容し、やさしい言葉で共感的態度で傾聴する。

   (2)やや前傾姿勢をとり、本人の前に身を乗り出すようにして聴く。

   (3)身振りを交えて聴く。

   (4)上体や脚を揺すらない。足を組まない。

   (5)腕組みしないで聴く。

       (6)凝視するのではなく、ソフトな視線を向ける。

 

4.「傾聴」と「共感」を意識しない、悪い対応の例

   

      本人:「昨夜は一晩中、あいつが僕の悪口を言うので、ついに一睡もできなかったよ」

   親:「それは『幻聴』というもので、病気の症状の一つなんだよ。現実の声ではない

               んだから、そんな声に負けるな!」

  <要点>

   (1)本人の言っていることに対して否定や批判や説得などをしてしまう。

   (2)親の考えを押し付ける。

   (3)一般的な常識論で応答する。

   (4)本人の話を途中で遮る。

      

    如何でしょうか。

    稚拙な文章ですが、ご理解いただけたでしょうか。

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